治療前

治療後

ご相談内容 | 「歯がグラグラして、噛むと痛むので診てほしい」とご相談いただきました。 |
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カウンセリング・診断結果 | 下左右の奥歯数本が欠損している部分に、取り外し可能な「部分入れ歯」が装着されていました。しかし、入れ歯を固定するための金属のバネ「クラスプ」をかける右下の歯(第1小臼歯)が大きく揺れており、入れ歯がしっかり装着できていませんでした。 このままだと痛みが続くだけでなく、食事に支障が出たり発音のしにくさを感じたりするおそれがあります。 以上のことから、揺れている歯を抜き、入れ歯を修理してしっかり噛めるようにする必要があると診断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | 右下の歯は以前から揺れていたため、患者さんには以下の治療方針をお伝えしていました。 ・揺れている歯は温存が難しいため抜歯が必要 ・抜歯後、入れ歯に新しいクラスプとプラスチックの人工歯を足して入れ歯を修理する 新しい入れ歯は慣れるまで装着時の違和感が強く、患者さんの負担も大きくなります。 そのため、クラスプと抜歯箇所の人工歯のみを新しく作製し、現在の入れ歯を使い続けられる修理方法をご提案しました。 今回あらためて、治療方法と抜歯後1時間程度で入れ歯の修理が完了する点を説明し、治療に同意いただきました。 まず抜歯を行い、次に既存の入れ歯を装着した状態で歯型をとって模型を作ります。 次に模型を用いて、抜歯した歯の隣の前歯にかける新しいクラスプを作製しました。クラスプの形は、内側と外側から支える「両翼鉤(りょうよくこう)」を選択しました。 両翼鉤の内側と外側をそれぞれ別に作ることにより、歯の幅が細い前歯にぴったり合ったクラスプを作製できます。 その後、粉と液を混ぜると固まる歯科用プラスチック「即時重合レジン」を用いて抜いた歯の形を作り上げ、クラスプの位置を固定しつつ入れ歯の修理を行いました。さらに、修理した部分が破損しないよう外側から太い金属線を入れて補強しています。 最後に、噛み合わせに問題がないか確認し、装着したときの違和感がないよう調整して治療を終えました。 |
治療回数の目安 | 1回 |
治療費総額の目安 | 約3,000円 (保険治療2割負担) |
この治療のリスクについて | ・持病をお持ちの方や、服用中のお薬の種類によっては、外科処置ができない場合があります ・外科処置後に腫れ、出血が生じる場合があります ・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します ・着脱式のため、食後の清掃が必要です ・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります ・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります |
治療前


治療中

外側のクラスプを作製します

次に、内側のクラスプを作製します




治療後



