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60代男性 歯が抜けて使いにくくなった部分入れ歯に人工歯を足し安定して装着できるようにした症例

治療前

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治療後

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ご相談内容 「歯が抜けたら入れ歯がうまく使えなくなってしまった」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果 拝見したところ、左右の奥歯が数本欠損しており、その部分を補うために部分入れ歯が装着されていました。
しかし、入れ歯を固定するための金属のバネ(クラスプ)をかけていた左下奥歯(第1小臼歯)が抜けて隙間が生じたことで、噛みにくくなっています。

このままの状態を放置すると、入れ歯の安定性が低下し、食事や会話の際に入れ歯が動いたり外れたりするおそれがあります。
また、入れ歯にひび割れや破損が生じる原因にもなりかねません。

以上のことから、安定して使用できるよう部分入れ歯を修理する必要があると診断しました。
行ったご提案・治療内容 入れ歯を修理する方法として、抜けた歯の部分に人工歯を追加する「増歯」を提案し、同意いただきました。

今回抜けてしまった部位の手前の歯には、クラスプの一種である「Iバー(アイバー)」がかかっています。
このIバーで入れ歯を十分に固定できたため、新たにクラスプを作製せず、既存の入れ歯に増歯するだけの簡単な修理で対応が可能だと判断しました。

この方法なら30分程度で修理が完了し、使い慣れた既存の入れ歯を引き続き使用できます。しかし、人工歯の色や形が既存の人工歯とわずかに異なるため、やや不自然な仕上がりになるおそれがある点がデメリットです。

まず、既存の入れ歯の構造を活かしながら、抜けた歯の部分にプラスチック製の人工歯を追加し、クラスプを残したまま歯科用プラスチックの即時重合レジンを用いて人工歯を固定します。
入れ歯が歯茎にぴったりと合うようにするため、床(しょう)と呼ばれる歯茎に該当する部分の形も併せて修正しました。

修理が完了したら、完成した入れ歯を患者さんに装着していただき、噛み合わせの調整を丁寧に行います。
装着時、Iバーでしっかりと入れ歯を固定できていることが確認できたため、治療を終了しました。
治療回数の目安 1回
治療費総額の目安 約3,000円
(保険診療3割負担)
この治療のリスクについて ・着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります

治療前

治療前画像 治療前画像

治療中

治療後

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