入れ歯がゆるい

Q.上の入れ歯が落ちる、下の入れ歯が浮くなど、長年使用している入れ歯が最近外れやすくなって困っています

A.保険の適用で治療可能です。1~2回の来院で治療できます。年月が経つと歯グキの形が変わり、入れ歯と合わなくなるため外れやすくなります。口を大きく開けて入れ歯が外れるときは要注意です。入れ歯のウラを張り替えて歯茎の形と合わせると、また元のように歯茎と入れ歯がピッタリと合うようになります。

入れ歯の裏を張り替える治療:来院数1~2回、保険治療でできます。

また長い年月の間に歯がすり減って形が変わり、入れ歯が外れやすくなる力が加わってしまうこともあります。カチカチと噛んで入れ歯が外れる場合は咬み合わせの調整が必要かもしれません。調整して噛む力のバランスを整えると入れ歯がピッタリと合うようになります。

入れ歯の咬み合わせの調整:来院数1~2回、保険治療でできます。

ほんの少し外れやすいかな、なんとなく外れやすいかなくらいの症状でも意外と入れ歯は大きく変形していることがあります。「この程度のことで歯医者に行ってもいいのかな?」と思われる方も多いのですが、「ほんの少し、なんとなく」のうちに来院していただくと、大きな症状になる前に簡単に調整できます。

Q.噛むと入れ歯の一部分が早く当たりその後全体が当たる感じがします。なんとなくという感じなのですが気になります。そのようなささいなことで治しに行って良いものでしょうか。ガマンした方が良いですか?

A.表現しにくいし小さなことのように思ってしまい、痛くはないし食べるのにも困らないからとガマンする方も多いです。

実はそのまま時間が経つと大きな症状につながる、とても気になる症状です。ガマンしないで一回の来院で治すことをお勧めします。入れ歯の一部分の歯が高くなっているかもしれません。噛むと高い歯が早く当たって気になる感じを引き起こします。咬み合わせを削ることで治ります。

ずっと調子良く使えていた入れ歯でもある日突然このような症状が出ることがあります。入れ歯のプラスチックがほんのわずか変形したり、歯グキの形が変わってバランスが崩れることはよくあります。そのままにしておくと、痛い、入れ歯が割れるなど大きな変化が起こります。その前に「なんとなく」のうちに敏感に察知して入れ歯の調整をすると良い入れ歯が長く使えます。そのような入れ歯の調整は保険治療でできます。

Q.歯が一本もなく総入れ歯を使っています。食べると入れ歯が飛び出してしまう、外れてしまうことが多くて困っています

A.入れ歯が歯茎と合っていないことが考えられます。入れ歯の裏を張り替えて歯グキと合わせることで解決します。入れ歯のウラを張り替えるのは保険治療でできます。

あるいは入れ歯の歯が前に出すぎている、入れ歯が大きすぎることも考えられます。食事などで口を大きく動かすと唇が入れ歯を押してしまい、入れ歯が外れて飛び出してしまうことがあります。入れ歯の歯を並べ替える、あるいは入れ歯の大きすぎる部分を削って小さくすることで解決できます。この場合も保険治療でできますが、時間がかかります。歯を並べ替えるのは大幅な修正なので、入れ歯を1時間くらいお預かりして治すこともあります。

【関連ブログ】→歯科医でもこれだけのことができると勇気をもらった古い入れ歯

Q.噛めるのですが、飲みこみにくいです。飲み込む時に引っかかる感じがします

A.いろいろな原因が考えられます。以下に原因を3つほど挙げてみます。入れ歯を見るとすぐに判断できますので気軽にご相談ください。

1.入れ歯が口の奥の方に大きすぎるかもしれません

飲み込む時に入れ歯が口の動きを阻害してしまうと飲み込みにくい症状が出ます。入れ歯を作る時に口の中の筋肉の動くところは入れ歯で覆わないのが原則です。ただ実際には分かりにくいものです。入れ歯が大きすぎて覆ってはいけない部分を覆ってしまっていることは十分考えられます。この場合、入れ歯を削って小さくすることで解決できます。そのような入れ歯の調整は保険治療でできます。

2.入れ歯が合っていないと筋肉の動きによって簡単に外れてしまいます

すると飲み込みにくいです。入れ歯の裏を張り替えて歯茎と合わせることと咬み合わせの調整で解決します。入れ歯の裏を張り替えるのは保険治療でできます。

3.新しい入れ歯を入れた場合など口の中が入れ歯に慣れていないため、飲み込みにくいこともあります

食事のときだけでなく、一日に何回も意識して入れ歯を着けてツバを飲み込む動きをやってみると、だんだん慣れてきて飲み込みやすくなります。特にツバを飲む動きは舌と頬が大きく動きます。入れ歯に慣れるトレーニングとしてやってみるのはおすすめです。トレーニングのやり方はいとう歯科医院でお教えしています。

Q.総入れ歯だと奥歯で噛めなくてどうしても前歯で噛むクセがついてしまっています。前歯で噛むと入れ歯がはずれてしまい食べにくいです。入れ歯の奥歯の咬み合わせが合っていないようです

A.入れ歯では前歯で食事するのは難しいです。前歯をテコにして入れ歯が外れてしまうからです。

  • 奥歯で噛めるようにする
  • 前歯の咬み合わせを確認する

この2段階で調整することが必要です。奥歯の咬み合わせを削るか、プラスチックで盛り足すかしてまっすぐ入れ歯でカチカチと噛めるようにします。咬み合わせが合っている入れ歯だとまっすぐ噛んだときに「カチカチ」と澄んだ良い音がします。合っていないとグニュッとした違和感があり音が出ません。

これは入れ歯に限らず自分の歯でも同じです。奥歯の咬み合わせを作ってから前歯の咬み合わせの確認です。奥歯を調整することで入れ歯が安定することがほとんどです。

安定しない場合はアゴを前後左右に動かして前歯が不自然な噛み方をしているところを削っていきます。このような調整は数回かかることが多いです。保険治療でできます。

また年月が経って入れ歯と歯ぐきが合わなくなると、咬み合わせも合わなくなって症状が出ることがあります。その場合は入れ歯の裏を張り替えることで良くなります。入れ歯の裏を張り替えるのは保険治療でできます。

Q.食事のときに入れ歯が外れてしまいます。なんとかなりませんか?

A.1回~数回通っていただいて入れ歯の調整をすることで改善します。咬み合わせの不具合を治すか入れ歯の裏を張り替えることが多いです。

入れ歯が大きすぎると外れやすくなることもあります。入れ歯が大きすぎると舌や頬が引っ掛かって入れ歯を外してしまうことが原因です。この場合、入れ歯を削って小さくすることで解決します。部分入れ歯の場合は入れ歯を支えるバネを締めることで外れにくくすることもできます。

食事のときに外れる、という症状は原因を探るのに数回通っていただくことがあります。なぜなら歯科医院では食事する状況を再現しにくいからです。食事を再現するためのクラッカーも歯科医院には用意していますが家での食事と同じではありません。歯科医院では調子いいんだけど帰って食べると外れることはあります。

もっとも原因がわかって一回の来院で治ることがほとんどです。念のため実際に家で食事していただいて大丈夫か確認してください。まだ外れやすければ遠慮なく来院してください。入れ歯の調整は保険でできます。

Q.最近入れ歯がゆるくなった?何もしなくても入れ歯が浮き上がります

A.入れ歯は定期的な調整が必要です。それはお金をかけて金属でできた入れ歯でも保険治療のプラスチックの入れ歯でもまったく同じです。ガマンしないでご相談ください。そのうち慣れるということはありません。

入れ歯を支える歯や歯グキは生きているものです。年月が経てば形が変わってきます。老化したと悲しむことではありません。ときどきそうおっしゃる方がいますので念のため。体が健康に代謝して皮膚や組織が新しくなると思っていただけると良いです。

入れ歯自体が力がかかり続けた結果、入れ歯が少しずつ変形することもあります。部分入れ歯の場合は入れ歯を支えるバネがゆるんで入れ歯が浮き上がってしまうこともあります。

入れ歯の裏を張り替えて

  • 歯グキと合わせる
  • 咬み合わせを調整して、食事しても入れ歯が浮かないようにする
  • 部分入れ歯のバネを締めなおす

などのことをします。そうすると「入れ歯がピッタリ!」という感覚が得られます。半年に一度くらいの定期的な調整をお勧めしています。入れ歯の調整は保険治療でできます。

【関連ブログ】→入れ歯に貼っていたティッシュコンディショナーが劣化したので、再び同じ材料を貼った症例
→ゆるい入れ歯のバネを修理して合わせた症例

Q.あくびをすると入れ歯がはずれます

A.入れ歯が合っているか、合っていないかを判断する基準のひとつとして「大きく口を開ける」というものがあります。大きく口を開けて入れ歯が外れなければ歯茎と入れ歯が良く合っていると言えます。今まで外れなかったのに最近外れるならば、今までと比べて入れ歯がゆるくなったということです。

外れるようでしたら、入れ歯の裏を張り替えて歯グキと合わせると治ります。1回から3回の通院が必要です。入れ歯のウラを張り替える治療は保険治療でできます。新しい入れ歯が外れやすい場合は入れ歯が大きすぎることが考えられます。

口を動かすと頬や唇が、大きい入れ歯をグイッと押して外してしまう。大きすぎる部分を削って入れ歯が頬や唇で押さないようにすると外れなくなります。どこをどのくらい削るかは数回通っていただいて判断することが多いです。入れ歯を大きく削るのは保険治療でできます。

Q.入れ歯を新しく作ってもゆるいです

A.まずは今通っている歯科医院で「〇〇のことで困っています。入れ歯の調整をしてください」と言ってください。患者さんが何も言わないと歯科医は「ああ、調子良いんだな」と思ってしまいますので、言えば快く治してくれます。

入れ歯は作って終わりではありません。作ってからが始まりです。必ず調整が必要です。

いとう歯科医院では歯科医が自分で入れ歯を作ることが多いのですが、作ってから調整することが重要だということを日々実感しています。入れ歯の調整が必要な理由は2つあると考えています。

一つは、模型に合わせて入れ歯を作る時に誤差がでます。実際に入れ歯を口に入れてから誤差を修正する必要があるからです。入れ歯のウラを削って、歯グキと強く当たるところをなくしていくなどの事をします。

もう一つは、模型上でベストの歯並びと入れ歯を口に入れてから歯ぎしりしたり、食事したり使ってみてベストな歯並びが違うから。

模型上で入れ歯の歯を並べるときは、上下の歯が一番たくさんの面で噛みあうように並べます。そのまま口に入れると、まっすぐ噛むには良いのですが左右に口を動かしたときに入れ歯が痛い、動くなどの不快なことが出てきます。それを歯の形を削ったりして調子良くしていくことが必要です。

新しい入れ歯を口に入れて「はい、終わり!」ということはほとんどありません。新しく作った入れ歯がゆるいのは、新しい入れ歯にしてから調整をしてないあるいは調整が上手くいっていのかも知れません。調整することで見違えるほど調子良くなります。いとう歯科医院では、他の歯科医院で作成した入れ歯でも調整できます。入れ歯の調整は保険治療でできます。

よくある質問インデックス

  1. 歯科医院のかかり方
  2. 保険?自費?入れ歯にかかるお金について
  3. 入れ歯の扱い方
  4. 入れ歯が痛い
  5. 入れ歯がゆるい
  6. 入れ歯の違和感
  7. 入れ歯が壊れた
  8. 入れ歯の見た目が気になる
  9. 入れ歯で噛めない
  10. 入れ歯でしゃべれない
  11. なるべく削らないでほしい
  12. 歯を抜くことについて