Q.入れ歯の金具が目立ちます。目立たないようにするには高額の入れ歯にしなければいけないのでしょうか?
A.一部例外はありますが、多くは保険治療でも目立たないように修理できます。
入れ歯の金具(バネ)は食べ物を噛んだり、話すときに外れないようにするために必要な部品です。
完全になくすことはできませんが患者さんの口の状態にあわせて形状を変えたり金具の取り付け位置を変更することで、機能はそのままに目立たなくする方法があります。
多くの歯科医院では、入れ歯は歯科技工所に発注して作ってもらうため時間がかかります。
また技工士は患者さんの口腔内を直接見ているわけではないので歯科医師の指示書通りに作ります。
細部は患者さんの口の中を予測しながら製作することになります。
そのため、発注した歯科医師が期待していた以上の完成度で仕上がってくることはほとんどありません。
そこで保険で作った入れ歯が合わない場合、「新しく自費の入れ歯を作りましょう」とすすめることもあるそうです。
いとう歯科医院では、患者さんの口腔内の状態を見ている歯科医師自身が自分の手で入れ歯を作っています。
修理も歯科医師が行います。
保険の入れ歯でも、患者さんの状態にあわせて目立たない工夫をすることも積極的に取り組んでいます。
だから見た目もよく満足できる入れ歯ができることが多いです。
高額な自費の入れ歯を作る前に、是非ご相談ください。
ただ、見た目に関しては保険治療の範囲ということで限界はあります。
他にも前歯しかないのにバネが見えるから除去してほしいなど、物理的に無理が生じることは出来ません。
また、入れ歯を新しく作るのは注意が必要です。
新しく作った入れ歯は違和感や痛みを生じることもあり「前から使っていた古い入れ歯の方が良かった」ということが多いのが実情です。
新しく作るかどうかの決定は歯科医師の責任において行ないますので、ご了承いただけると嬉しいです。
Q.入れ歯の歯並びに自然観がなく、のっぺりしている感じが気になります
A.こちらも治すことができます。
入れ歯の前歯を壁のようにピターッと並べてしまうと、のっぺりした顔になってしまいます。
テレビに出ている芸能人を見ても、明らかに治してるな~と分かってしまう不自然なのっぺりしている歯並びを目にすることがあります。
人の前歯は一番正面の歯から糸切り歯(犬歯)にかけて少しずつ角度がつきながら抱え込むような歯並びになっています。
そのように顔のバランスを見ながら並べると自然観がでます。
より女性らしく、あるいはより男らしく歯並びを作ることもできます。
歯の形にも影響されます。
丸い歯とか角ばった歯とかでも印象がガラリと変わります。
私たちは職業柄か、テレビを見ていると俳優さんや女優さんの歯並びが気になることがよくあります。
ついポスターとか間近で口元を見てしまいます。
歯医者でなく普通の人が見ても歯並びがのっぺりして気になるのなら、特に治すと良くなると思います。
入れ歯の歯並びを変えるのは保険治療でできます。
ただし歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので、慎重な診断が必要です。
結局は新しく作った方が早いことも多いです。
Q.入れ歯の歯が白すぎて顔から浮いてしまっています。もう少し自然な感じにできますか?
A.テレビを見ていて芸能人や野球選手で「歯が不自然に白いな~」と思うことがあります。
我が家でもよく話題になります。
意外と歯に対しての関心は高いものです。
不自然に白いな~と思うくらいですから歯が白ければ良いというものではありません。
顔や周りの歯の色と調和していることが大事です。
いとう歯科では気になる入れ歯の歯を並べ替えることができます。
入れ歯の歯は形が5種類、大きさが4種類、色が4種類と豊富な組み合わせの中からもっとも適したものを選びます。
いとう歯科では保険の入れ歯でも自費の高価な入れ歯でも、困っていることの治療としての扱いは同じと思っています。
保険だと歯の色、形が選べないと思っている方も多いですが、そのようなことはありません。
保険の入れ歯でも見た目を良くできますのでご相談ください。
歯を並べ替えるのは保険治療でできます。
ただし、歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので、慎重な診断が必要です。
Q.入れ歯をもっと白い歯にしてほしいんですけど、できますか?
A.できます。プラスチックの歯は年月が経つと茶色くなってくることがあります。歯を付けかえることで白い歯にすることができます。
入れ歯を修理をくり返していると新しい歯と古く茶色い歯がマダラになって目立つこともあります。
白い歯に付けかえることができます。
歯を付けかえるのは保険治療でできますが、作業をするのに時間がかかります。
場合によっては入れ歯をお預かりして次の日までに新しい歯を付けかえることもあります。
ただし、歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので慎重な診断が必要です。
汚れがついて茶色くなることもあります。
研磨することで白くできます。
研磨は歯科専用の巨大なホイールで磨きますので濡れたようなツヤがよみがえります。
研磨は保険治療でできます。
Q.入れ歯の歯が小さいので笑っても歯が見えないので写真を撮った時に笑顔が暗いような、おかしい気がします。歯が見えるように大きくできますか
A.1~2日で入れ歯の歯並びを変えることができる場合はあります。
総入れ歯の場合は自由に歯並びを決められますから大きい歯に取りかえると良い形にできます。
ただし総入れ歯は並べる歯の本数が多いです。
後から修理すると歯並びや歯の大きさのバランスが崩れます。
だから実際には新しく作り直した方が良い場合が多いです。
部分入れ歯の場合も自分の歯とのバランスを見ながら最適な歯並びに変えることができます。
歯並びを変えるのは保険治療でできます。
ただし、歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので慎重な診断が必要です。
【関連ブログ】→■ 「歯がないみたい」と言われた入れ歯を作り直した症例
Q.歯が出っ歯になってしまっている気がします。入れ歯でも歯並びを変えられますか?
A.入れ歯なら歯並びをかなり自由に変えられます。
見た目の良い歯並びにできます。
上の入れ歯が出っ歯になってしまうことはたまに見られます。
入れ歯の修理をくり返しているうちに歯並びが何となく前に出てしまう。
修理のときにあまり引っ込んだ歯並びにすると下の歯とぶつかってしまう、壊れやすくなるという欠点があるので手直しを繰り返しているうちに気づいたら出っ歯になってしまったと。
私たち歯科医も気をつけていますが、こののように患者さんの側で気づいたら教えていただければ幸いです。
まとめて歯並びを良くして下の歯とのぶつかりも避けるように歯並びを変えると自然な歯並びになります。
入れ歯の歯並びを変えるのは保険治療でできます。
上記のように今使っている入れ歯で良い歯並びを作ってから新しく入れ歯を作るのも一つの方法です。
きれいな歯並びで調子良く長持ちするのでおすすめです。
とはいえ、歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので慎重な診断が必要です。
Q.入れ歯になってから鼻の下がへこんでいます。顔が貧弱な感じがするので、ふっくらさせたいです
A.上の入れ歯の前歯の部分が厚みが足りないのかもしれません。
入れ歯の前歯部分の歯グキにプラスチックを盛り足すことで厚さを足します。
すると鼻の下がふっくらして良い感じになります。
歯が抜けると歯ぐきが薄くなって鼻の下がへこんできます。
ですから前歯を入れ歯にするときは歯グキの形も一緒に作ります。
すると本当の歯が生えているようなきれいな見た目になります。
その歯ぐきの部分が薄いと鼻の下が凹んだ感じがしてシワが寄って貧弱な感じになります。
人によっては歯ぐきの部分を盛り上げすぎると違和感が強くなる場合もあります。
そのような場合は遠慮なく言ってください。
適切な厚さがどこか探りながら盛り足したり削ったりします。
入れ歯にプラスチックを盛り足すのは保険治療でできます。
回数は1回で合うこともあれば2~3回拝見して適切な厚さを探る必要がある場合もあります。
【関連ブログ】→入れ歯にプラスチックを盛り上げて、唇のシワを消した症例
Q.鼻の下がふくらんでいる感じがして気になります
A.上の入れ歯の前歯が出過ぎている場合があります。
気になる部分を削って薄くすれば解決します。
前歯の部分の歯グキを膨らませると鼻の下がふっくらして歯が生えているような自然な感じを作ることができます。
だから普通にそう作るのですが、人によっては膨らみすぎて気になることはあります。
何となく気になる感じでも解決できますのでご相談ください。
入れ歯を削る調整は保険治療でできます。
Q.唇が閉じる前に歯が当たってしまうみたいで唇が閉じにくいです。口が乾燥したり、歯が出たりしているみたいで気になります
A.入れ歯の歯並びが出っ歯なのかもしれません。
このままだと眠るときに口が開きっぱなしになり口の中が渇いてしまうことがあります。
あるいは入れ歯の本体が厚すぎると入れ歯が唇に当たる感じがします。
唇が入れ歯を押してしまい入れ歯が外れやすくなることもあります。
これは入れ歯の歯並びを並べ変える、あるいは入れ歯を削って薄くすることで解決できます。
このような形の修正も保険治療でできます。
場合によっては時間がかかることがあります。歯並び全体を大幅に削るので時間がかかる場合があります。
時間に余裕を持って来ていただけると安心です。
歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので慎重な診断が必要です。
Q.入れ歯を入れると顔が老けた感じです。入れ歯が合ってないのでしょうか?
A.入れ歯が合っていないのかもしれません。
入れ歯の奥歯を盛り上げると若い顔にできる場合があります。
奥歯がすり減ったり噛み合わせが低い入れ歯を入れると口の端(口角)にシワが寄るので老けた感じになるのです。
プラスチックで奥歯を盛り上げて入れ歯の高さを増すと口角のシワが取れて若々しい顔になります。
総入れ歯だけでなく部分入れ歯でも自分の歯を覆う形でプラスチックで形を作って奥歯を盛り上げることができます。
入れ歯の高さを調整する治療は保険治療でできます。
回数は2~3回の来院でできます。
歯並びを変えることで入れ歯の安定や噛む機能に影響が及ぶ場合がありますので慎重な診断が必要です。