Q.入れ歯を入れていると顎の関節が痛い
A.顎関節症の症状かもしれません。入れ歯が原因かどうか慎重に確認する必要があります。
入れ歯が原因でアゴに症状を起こしている場合は咬み合わせの調整をします。咬み合わせを少し削る場合とプラスチックで盛り上げる場合があります。咬み合わせの調整は保険治療でできます。
顎の関節が痛いのは顎の筋肉が原因のことが多いです。筋肉の痛みが原因の場合は様々な治療で対処できます。
- マウスピースをつける
- 麻酔薬や飲み薬などで痛みを取り除く
- 悪影響の原因となる生活習慣をなくす
などがあります。いとう歯科医院では高額な歯科矯正での顎関節症の治療は行なっていません。かえって悪化することも多いからです。顎関節症はリスクの少ない治療から行なっていくことが大事です。
後戻りできない治療を行なって、かえって悪化したら取り返しのつかないことになってしまうからです。後戻りできない治療は慎重にやるべきと思っています。顎関節症は保険で治療できます。マウスピースも保険治療でできます。
いとう歯科医院は顎関節症状の治療を得意としているわけではありません。顎関節症専門、得意と表記している歯科医院さんに相談されるのも一つの手です。
Q.入れ歯をいくら調整しても痛い、唇や舌が痛い、入れ歯にピターッとくっついてしまう、味が分からないなどの症状があります。なかなか良くならないので困っています
A.唾液が少なくて口の中が乾燥していることが原因と考えられます。乾燥することで起こる症状に対しては、ゼリー状の人工唾液を口の中の舌や頬の粘膜に塗ると症状が和らぎます。寝る前に入れ歯のウラに塗ってから眠ると入れ歯が痛くなく快適に過ごせます。
いとう歯科医院ではチューブに入った人工唾液を2,000円(税込)で販売していますのでお気軽に相談ください。
唾液が少なくなると口の中が乾燥してさまざまな症状を起こします。入れ歯をいくら調整しても
- 入れ歯が痛い
- 唇や舌が痛い
- 入れ歯にピターッとくっついてしまう
- 味が分からない
- 口臭がある
などです。症状を和らげると同時に原因を探るのも大事です。原因が分かるだけで安心することもあります。
口の中が乾燥する原因はいろいろあります。体調やホルモンのバランスの変化、更年期の影響で一時的に乾燥することが多いです。飲んでいる薬の副作用で唾液が少なくなることも考えられます。血圧を下げる薬や精神に影響する薬によく見られます。
薬を変えて改善することがあるのでかかりつけの内科医などに相談することも一つの手です。またシェーグレン症候群という全身の病気の一症状として唾液が少なくなります。内科医に相談してみてください。
Q.口の端が切れる、または荒れるようになりました。軟膏などを塗っているのですが治りが悪くて困っています
A.歯科だけでなく医科的なものも含めて様々な治療法があります。歯科では咬み合わせを高くしたり、入れ歯を新しくすることで治る場合もあります。口の端が切れるのは、つらいものです。口を大きく開けると痛かったり思うように食事ができなかったりします。
原因はいくつかありますが、入れ歯の高さが低くなると口の端が切れやすくなることがあります。奥歯がすり減ったり入れ歯やアゴの状態が変わることで入れ歯の咬み合わせが低くなると口の端がつぶれるようになります。口が「へ」の字になる、といえばイメージしやすいでしょうか。すると負担になって口の端が傷になってしまう。
低くなった入れ歯に対しては、新しい歯に交換したり減った部分だけを入れ歯用プラスチックで盛り上げると解決できます。
入れ歯に大きな変化を起こすので4~5回の来院が必要になる場合があります。保険でできます。
他にも長年使っている入れ歯で見られるのですが、入れ歯の中に繁殖したカビ類によって痛みを引き起こすことがあります。カンジダ症といって体調が優れないときに痛みや腫れを引き起こします。この場合、新品の入れ歯を作るとかなり症状が軽減します。
もっとも口の端が痛い症状は歯科ではない原因もたくさんあります。体調の変化、口唇ヘルペス、栄養のバランスなどによっても起こりますので、歯科のことが原因でなければ内科医を受診するなど必要なこともアドバイスしています。
Q.入れ歯が痛い。自然に治りますか?
A.入れ歯の痛みは自然に治ることはありませんが、歯科医のもとで調整すればすぐに治ります。長年使っているうちにわずかなズレが生じ、部分的に不自然な圧力がかかり、歯茎を傷つけてしまうことが痛みの原因です。削って研磨することで改善できます。
歯茎は形が変わります。これは長い年月が経つと顔の形が変わってくるのと同じで体のどこの部位でも起こる生理現象です。最初はピッタリしていた入れ歯でも歳とともに歯茎と合わなくなるのは自然な現象です。
ただし、そのまま放置しておくと、ますます痛くなります。入れ歯の調整は通常1~2回の来院で完了します。保険治療でできます。ガマンせず早めに来院してください。
Q.口の中が乾いて入れ歯が痛いです。特に夜眠っているときに乾くので入れ歯を外してしまいます
A.様々な理由で口の中の唾液が少なくなることがありますが、ゼリーのような人工の唾液を塗ると楽になります。乾くな~と思ったら口の中に塗ると夜寝るときも快適に過ごせます。いとう歯科医院でチューブに入った物を2,000円(税込)で販売しています。
私は1年間ほどですが、介護施設で診療をさせていただいた経験があります。口の中が乾く患者さんは多かったです。その時に人口唾液が大活躍しました。「薬の影響、疲れた時、体調の生理的な変化で一時的に唾液の分泌量が減る」「唾液や涙などの分泌そのものが減る」などのシーグレン症候群という全身的な病気など原因がたくさんあります。
口の中が乾くのは決して珍しい病気や状態ではありません。あまり乾くのが長く続くようなら、気のせいにしないで相談していただきたいです。他にも症状が重なっていれば内科などを受診することも必要です。
Q.ときどき急に歯茎が痛み出すことがあります。何日か経つと治ります。そのままで大丈夫でしょうか?
A.どうして痛くなるのか分からないと不安なものですね。歯グキが痛む原因が分かるとまずは安心して過ごせます。
実際は、細菌が原因で腫れていることが多いです。また年末や週末などに疲れがたまった時に歯茎に症状が出ることがあります。少しの腫れならば消毒薬を塗って腫れの原因となっている細菌の活動を抑えます。1回治療してから数日で治ることがほとんどです。
また歯グキの中に歯の根だけが残っている場合があります。根の先端部が腫れて痛むこともあります。何もしなくても数日で治ることが多いですが、痛みと腫れが1週間も続くようならば、抗生物質を3日間くらい飲むと治ります。
場合によっては歯の根を治療する必要があります。根の治療をすると4~5回の来院が必要です。歯茎の治療は保険治療でできます。歯の根の治療は保険治療でできます。
Q.噛んだ時に、歯ぐきが痛いです。食事のときは入れ歯を外してしまいます。入れ歯をつけて食事がしたいです
A.噛むと痛いのは原因がいくつか重なって起こっていることがあります。
- 咬み合わせが合っていない
- 歯グキと強く当たっている点がある
- 部分入れ歯の場合、実は入れ歯ではなく自分の歯がムシ歯や歯周病でグラグラして痛い
- 入れ歯を支えるバネが壊れていて噛むと入れ歯が動いて痛い
など、いろいろな原因を探しながらの治療になります。数回通うつもりで来てください。痛みを取る治療は保険でできますので安心して相談してください。入れ歯の調整は保険治療でできます。歯の治療が必要な場合でも10,000円かかることはあまりありません。
Q.入れ歯を入れているだけで歯ぐきが痛い。入れ歯がこすれて痛いようです。痛いのをガマンして入れ歯を使っています
A.このケースではそのうち治ることはありません。痛いのを「そんなはずはない」とガマンしないで治すことをオススメします。
原因は1mmほどの一点であることがほとんどです。入れ歯の一部分が歯茎に当たっていると痛みを起こします。歯茎は生きている体ですから年月とともに形が変わります。すると入れ歯と合わない部分が出てきます。
また入れ歯がほんの少し変形しても歯グキは敏感にそれを感じます。生理的にだれでもいつでも起こることです。保険の入れ歯でも自費の高額な入れ歯でも平等に起こります。
治療法としては、
歯グキの痛い部分にマークをつけて入れ歯のどこが当たっているか確認する→当たっている部分をほんの少し削る
入れ歯を入れてラクになった!という感覚が得られれば治ります。1~2回くらいの治療で良くなります。入れ歯の調整は保険治療でできます。
【関連ブログ】→「400万円かかる」と他院で言われた入れ歯の痛い部分を削って、痛みを取り除いた症例
Q.食事中に食べ物が入れ歯の裏に入ってしまいます。特にゴマとか、イチゴやキウイの種が入ったときは痛くて食事ができません
A.くだものの種など小さいものほど入れ歯のウラに入りやすく、強い痛みを感じることがよくあります。
この場合、我慢しないでください。入れ歯の調整で改善されます。食べかすが入るのは入れ歯が歯グキと合っていないことが多く、食べるときに入れ歯がほんのわずか浮き上がるためです。入れ歯のウラを張り替えて歯グキに合わせると治ります。保険治療でできます。
また咬み合わせが合っていないことも原因として考えられます。普段は気にならないけれど食べるときだけ入れ歯が浮いてしまうことがあります。前後左右に歯ぎしりしてみてください。右にはスムーズに動くけれど左には動かしにくい、入れ歯が浮くなど、違和感がある場合は咬み合わせを調整すると良くなります。保険治療でできます。
Q.下の入れ歯を入れるだけで下アゴの内側が痛いです
A.下アゴの内側が骨が出っぱっている場合があります。その骨の出っぱりに入れ歯が当たると痛みを感じます。入れ歯を削って当たらなくすることで治ります。
このような骨の出っぱりを「骨隆起」といいます。噛む力などによって骨が異常に発達するために起こります。もともと出ている人もいます。
骨隆起が大きいと入れ歯を入れるのが難しい場合があります。下の入れ歯は小さいので、削りすぎると入れ歯が折れてしまうくらい細くなってしまうことがあります。その場合は入れ歯に補強の金属線を埋めて強化することで解決できます。慎重に削り進めていって、うまくいくことがほとんどです。入れ歯を削る調整も補強の金属線を入れる修理も保険治療でできます。
Q.入れ歯を入れると下アゴの奥がどうしても痛いです
A.下アゴが痛いにもかかわらず実は下の入れ歯が原因ではないことがあります。そのような時は上の入れ歯が原因の場合があるのです。上の入れ歯が大きすぎて下の奥の歯グキにぶつかると痛みを生じます。
下アゴの一番奥に口内炎のような傷ができます。上の入れ歯を長年使用していて裏を張り替える治療を繰り返していると起こりやすいです。上の入れ歯を削って下アゴと当たらなくすることでパッと治ります。このような入れ歯の調整は保険治療でできます。
Q.上の入れ歯を入れると上あごの真ん中が痛いです
A.痛いのは上あごの骨が出っぱっているのが原因で起こることがあります。自分で触ってみても確認できます。これを骨隆起といいます。骨の出っぱりに入れ歯が当たると敏感に痛みを感じてしまいます。
当たって痛みを感じている入れ歯の部分を削ると楽になります。このような入れ歯の調整は保険治療でできます。入れ歯を新しく作る時は骨隆起を避けて作る工夫が必要なこともあります。