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80代女性 グラグラの前歯を抜き保険適応の修理で部分入れ歯を作り替えた症例

治療前

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治療後

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ご相談内容 「前歯がグラグラしていて痛みがあり、食事ができない」とご相談いただきました。
カウンセリング・診断結果 拝見したところ、上の前歯が1本大きく揺れており、痛みがあって食事ができない状態です。隣の前歯はもともと揺れが強かったため、来院時にはすでに抜けてしまっていました。
左上奥歯には過去に当院で作製した小さな部分入れ歯が入っています。

揺れている前歯は治療して温存することが難しいため、抜歯後に歯を補う治療が必要だと診断しました。
行ったご提案・治療内容 診断結果を丁寧に説明し、揺れている前歯の抜歯に同意いただきました。
抜歯後は、自然に抜けてしまった前歯と合わせて2本分の隙間ができるため、もともと使用していた左上の部分入れ歯に金属のバネ「クラスプ」とプラスチックの人工歯を足して、前歯を補う治療を提案しました。

今回失った2本の前歯は数年前から揺れていたため、左上の部分入れ歯は、いつか前歯が抜けることを想定して作製したものです。患者様には以前から「前歯が抜けたら左上の部分入れ歯を修理して使用できるようにする予定です」とお伝えしていたので、すぐに治療に同意いただきました。

まず揺れていた前歯を抜き、その日のうちに左上の部分入れ歯に人工歯とクラスプを取り付ける修理を行いました。
当院では、ワイヤーを曲げてクラスプを作製する工程を、歯科医師が行っています。
一般的な歯科医院では、クラスプの作製を歯科技工所に委託するため修理には約1週間かかりますが、当院では歯の模型を30分で作製して歯科医師が診療の合間に直接修理することで、1時間での修理が可能です。

今回の部分入れ歯は比較的小さなものでしたが、小さなサイズでも初めて装着すると違和感が強くて使えないと感じることがあります。しかし、患者様は部分入れ歯を長年使用していたため、修理後に入れ歯のサイズが少し大きくなっても、違和感にすぐ慣れていただけました。

即日の修理で噛み合わせが回復したため、患者様にもお喜びいただきました。
治療回数の目安 1回
治療費総額の目安 保険治療1割負担で約1,000円
この治療のリスクについて ・外科処置後に腫れ、出血が続く場合があります
・外科処置後に痛みが長引く場合があります。必要に応じ痛み止めを併用します
・入れ歯は着脱式のため、食後の清掃が必要です
・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります
・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります
クリニックより 歯の揺れを止めるのは、ほぼ不可能です。そのため、本症例のようにいつか抜けることを想定して入れ歯を作る治療を、当院では頻繁に行っています。
大きな入れ歯を新しく作ると、身体がそれに適応するまで時間がかかることが少なくありません。とくに高齢の方は、慎重な対応が求められます。
当院では積極的に入れ歯の修理を行っているので、入れ歯でお悩みの方はぜひ当院にご相談ください。

治療前

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治療中

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治療後

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