西荻窪、保険で入れ歯専門、いとう歯科医院の伊藤高史です。
■医療は、客単価を増やす商売とは本質が違う
ちなみになぜデパートやキャバクラが「お客様」と言ってかしずくのか。
答えは簡単。過当競争だから。
日本中に物や同じようなサービスがあふれていてライバル店がたくさんあるからです。
どうせ完結した「点」の関係なら1回の来店で高額の物を買ってもらおうとするのは当然のこと。
客単価を増やすには、どうするか。
それを考えるのが商売というものです。
歯医者は「コンビニより多い」と言われるように過当競争の時代です。
今通っている歯医者が気に入らなかったら他の選択肢はいくらでもある。
この「患者様」が次回はいつ来るか分からない。
他の歯医者に行っちゃうかもしれない。
今月も借金、家賃、人件費が厳しいし。
「患者様」と呼ぶ歯医者がそう考えて、どうせそんな完結した「点」の関係だからと、キャバクラが高額のボトルキープをさせて大金払わせるかのように、自費の高額治療 を強引に勧めて患者に大金払わせようという魂胆がある……。
などと言うつもりはありません。
そんなこと言うつもりはないんですよ。
なぜなら「お客様」と呼ぶ店でもおおむね良心的な商売をしているだろうと思われるからです。
「患者様」の言い方が広まった経緯は私も多少調べました。
患者さんを大事にしようという気持ちは理解できるので、
他の医師、歯科医師、医療 関係者、団体、関係省庁等が「患者様」と呼ぶことを否定はしません。
ただ医師と患者が互いに理解しあって納得して、
一緒に幸せな長い「線」を描いていく医療を行なうつもりならば
「患者様」という呼び方は、そぐわないと考える次第です。
◆参考文献 ・わが子を医学部に入れる 小林公夫著 祥伝社
・根拠に基づく医療/https://ja.wikipedia.org/wiki/
・物語と対話による医療/http://www.c-mei.jp/BackNum/015r.htm)
(おしまい)オルタナティブブログ掲載すみ
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