治療前
治療後
ご相談内容 | 「奥歯が折れて噛めなくなってしまった」とご相談いただきました。 |
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カウンセリング・診断結果 | 下の左右奥歯が欠けたとのことで来院され、当院にて抜歯をしてから初めて部分入れ歯を作製された患者さんですが、歯科技工所にて作製した入れ歯の高さが低く、調整を重ねても装着した際の噛み合わせの位置が本来よりも低い状態のままでした。 また、患者さんの顎の骨は大きくしっかりしていることもあり、高さの低い入れ歯を使い続けると入れ歯が壊れたり、噛み合わせの位置がさらに低くずれたりする可能性があります。 入れ歯を支える金属製のバネ「クラスプ」の長さも短く、入れ歯が外れやすくなっていたため、再度、正しい位置で安定して噛める入れ歯を作り直す必要があると診断しました。 |
行ったご提案・治療内容 | より患者さんのお口に合った入れ歯を作製するために、今回は修理ではなく、もう一度型取りを行って当院の歯科医師が作り直す旨をご説明し、同意いただきました。 まず部分入れ歯の作製に必要な型取りを行い、石こう模型を作製します。 次にその模型を使用して、歯科医師が人工歯を継ぎ足し、クラスプを取り付ける作業を行いました。クラスプは、歯科医師が模型上で歯の形に合わせワイヤーを曲げて作製しました。さらに金属で補強することで、入れ歯が割れにくくなるよう努めています。 また、入れ歯の材料には、粉と液を混ぜて作る歯科用プラスチックを使い、部分入れ歯に必要な高さを確保しました。この材料は、歯肉と同じようなピンク色を再現できるのが特徴です。 1週間後、再度来院していただき、患者さんのお口にぴったりと合うよう調整を行ったあと、しっかり噛める状態であることを確認して治療を終了しました。 |
治療回数の目安 | 7回 (技工所での工程5回・歯科医院での工程2回) |
治療費総額の目安 | 約8,000円 (保険診療2割負担) |
この治療のリスクについて | ・入れ歯は着脱式のため、食後の清掃が必要です ・慣れるまでは、入れ歯の裏側の粘膜に傷ができる場合があります ・最初のうちは異物感があり、慣れるまで時間がかかる場合があります |
治療前
技工所で作製された入れ歯を合わせようと懸命です
一生懸命やりましたが合いませんでした
治療中
再作製します
クラスプと補強線を歯科医師が屈曲
咬合面を回る単鈎です
両翼鈎です
補強線を入れて薄くても壊れにくくします
単鈎は歯とピッタリ合わせます
歯科用プラスチックを盛って入れ歯を作ります
治療後
ピッタリ合いました
石こうから外したところ
薄い入れ歯です
薄く作っても咬み合わせが高いです
こんな小さな入れ歯は歯科技工所では作れません
厚さ3ミリくらいです