杉並区、西荻窪で、保険の入れ歯治療を数多く手がける歯医者、いとう歯科医院の伊藤高史です。
オルタナティブブログに記事を載せました。
「あれ、歯の色が違う…?」 入れ歯修理で起きた、まさかの”色問題”と、入れ歯修理できる歯医者ならではの解決策↓
https://blogs.itmedia.co.jp/ito_takafumi/2025/08/post_198.html
ホームページ掲載 すみ
杉並区、西荻窪で、保険の入れ歯治療を数多く手がける歯医者、いとう歯科医院の伊藤高史です。
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杉並区西荻窪で入れ歯治療を数多く手がける
いとう歯科医院の伊藤高史です。
「これー、いつまでも治らないんですよねー」
伏し目がちにおっしゃるのは60代女性のJさん。
治らないのは口の両端の赤い腫れ。
口の片側だけの口角の腫れと両側の口角の腫れとでは、歯医者が思い浮かぶ病名が違います。
片側だけだと口唇ヘルペスや帯状疱疹の可能性。
ヘルペスとは、単純ヘルペスウイルスが皮膚や粘膜に感染して引き起こされる病気です。
直接の接触だけでなく、ウイルスがついたタオルやグラスの共有などの家族間での間接接触でも感染します。
大人だけでなく、赤ちゃんや子供でも感染します。
残念ながら薬で完治することが出来ないため、この病気の知識を深めて再発の予防していくことが大切です。
原因
ヘルペスウイルスが唇や唇の周りの皮膚に接触して、粘膜に感染することによって起こります。
直接肌が触れること以外にも、ウイルスがついた食器やタオルを共有することで感染します。
そのため、家族間での感染が多い病気です。
ヘルペスは一度症状が治まっても、ストレスや疲れなどで免疫力が下がったときに、再発を繰り返すのが特徴です。
症状
口唇や口唇の周りがむずむずする、ピリピリ、チクチクと痛みを伴う赤みが出る、水ぶくれなどの症状があります。
唇の周り以外にも、口の中(口内、口腔、舌など)、鼻の下・耳・指・首などの体の一部分にできることもあります。
診断
問診、視診、触診にて診断します。
口唇ヘルペスと同じように、水ぶくれや水泡ができる口唇炎、口角炎、細菌性の口内炎などの病気と間違われることもあります。
帯状疱疹とは異なり、ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが原因で、何度も再発し繰り返すことがありますが、帯状疱疹は水痘帯状疱疹ウイルスが原因で、一生に一度のことがほとんどです。
治療法
通常は、抗ウイルス薬の飲み薬(アシクロビル、ファムシクロビル、バラシクロビルなど)を5日間使用します。
この薬はヘルペスの症状が出たら、できるだけ早い段階で飲み始めるのが望ましいとされています。
抗ウイルス薬はウイルスの増殖を抑える効果があるため、発症から時間が経ってかさぶたになってしまった段階ではあまり効果が期待できません。
再発の際には薬の効果を高めるために、炎症が出る前でも、ムズムズ、ヒリヒリするなどの前兆を感じた場合、すぐに医療機関にかかるようにしてください。早い段階で抗ウイルス薬を飲むことで、ウイルスの増殖が抑えて炎症を広げずに済ませることができます。
なお、保険診療の関係により、抗ウイルス薬の塗り薬(ビタラビンなど)は、抗ウイルス薬の飲み薬と一緒には処方することはできません。
注意点
ウイルスは、完治後も体に残ります。睡眠不足やストレスなどで免疫力が下がると再発しやすいので、生活に注意が必要です。
参考文献:https://www.shinjyuku-ekimae-clinic.info/

いっぽう帯状疱疹とは子供の頃に罹患した水痘(すいとう)、すなわち水疱瘡(みずぼうそう)のウイルス(VZV=varicella-zoster-virus)が再活性化することで発症する病気です。
VZVは水痘が治癒した後、皮膚にのびてきている知覚神経を伝って、背骨に付随している神経根(脊髄後根神経節)にたどり着き、潜伏します。
水痘にかかったことがある人は全員、その状態になっていると考えられます。
水痘に対する免疫が完成すると二度と同じ病気を発症することはありませんが、先に挙げた要因などによって一部の免疫(メモリーT細胞という水痘を記憶しているリンパ球)が低下すると、それまで眠っていたVZVが目覚め、神経を壊しながら増殖していくのです。
症状の現れ方には次のような特徴があります。
体や顔の左右どちらかに、ピリピリ、チクチク、ズキズキといった神経痛が生じる(痛みの感じ方は個人差が大きい)。
数日後、痛みのある部位に赤い発疹が出てくる。
初期段階では「虫刺され」「小さなおでき」「かぶれ」のように思われることが多い。
進行すると発疹が小豆大くらいの水ぶくれになり、体や顔の片側に、帯状になって広がる。
水ぶくれはやがて破れてただれ、かさぶたになる。
帯状疱疹の発症率は50代から高くなり、年代が上がるにつれて増加する傾向にあります。
参考文献:サワイ健康推進課https://kenko.sawai.co.jp/theme/202104.html?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=suishinka&utm_content=2210-3
口角に症状を起こす病気の代表例ですが今回は両側の口角の腫れですので却下。
両側の口角に腫れを起こす病気の代表例としてはカンジダ症があります。
口の中には常在菌といって誰にも必ず多くの菌がいます。
その中で、良く知られているのは、虫歯の原因菌と歯周病の菌です。
その他、カンジダ菌というカビの一種がいます。
この菌は普段は特に悪さをすることもなく静かにしているのですが、口の中の環境の悪化に加え、全身の状態の変化で症状が現れることがあります。
たとえば、入れ歯を長期に使っている方、入れ歯や口の手入れが不十分の方、唾液の分泌が低下した方、高齢者、また、ビタミン欠乏症、免疫抑制剤や、抗菌薬の治療を受けている方も注意が必要です。
症状としては、口角がただれたり、舌に白い苔のようなものができたり、上あごの入れ歯のあたっている粘膜が赤くなったり、ぶつぶつが出たりします。
口の中にとどまらず、放置したり悪化したりすると肺炎の原因になったりします。確認の方法は、歯科医師が視
診できますし、簡単な検査もできます。
検査方法は、唾液を採取し、特殊な容器に入れて短期間培養します。
予防の方法は、口や義歯を清潔にすること、義歯は洗浄剤につけること、舌磨きをすること、古い義歯であれば作り変えること、などがあります。
義歯の洗浄剤は、カンジダ菌に効果が期待できると書いてあるかどうか確認して購入してください。
また、義歯の清掃の際は、硬いブラシを使用せず、義歯の表面を傷つけないよう
心掛けてください。
傷がありますと、そこから菌が義歯の中に入りやすくなります。
治療の方法は、抗真菌薬でうがいしたり、お口に塗ったり、内服したりします。
自分で鏡を見て口を覗くことは難しいので、歯医者にチェックしてもらうことが大切です。
この抗真菌薬は服用が難しく副作用や他の薬と飲み合わせに注意が必要だったりします。
参考文献:広報つちうら お知らせ版 2013.6.18
https://www.city.tsuchiura.lg.jp/data/doc/1371531973_doc_147_9.pdf

……ここまで書いておいて難なのですが今回のJさんはカンジダ症でもありませんでした。
なぜなら皮膚科で検査を受けていてカンジダ症ではないと、すでに診断が出ているからです。
それでは口の両端のしつこい腫れ。
原因は何か?
ズバリ「入れ歯」です。
上は総入れ歯を使っているJさん。
当院で作ったのではないのですが入れ歯の調子自体は良好です。
痛くもないし食事も普通にできるし。
なかなか入れ歯を新しく作るタイミングがないままでした。
しかし何年にも渡って使っていたもののここ1年で壊れて2回修理したのをキッカケに新しく作ることに。
模型を作ってふと気づいたことがありました。
それは上の前歯が極端に前に出っ張っていることです。
一般的に入れ歯で前歯の歯並びを作るときには上下の歯が1ミリ程度重なりギリギリ接するように並べるのがオーソドックスです。
しかしJさんの入れ歯は上の前歯が下の前歯より5ミリ~1センチほども前方に出っ張っています。
そのせいで上の口唇が前方に引っ張られて口角を物理的に刺激していた可能性が高い。
あなたにもやっていただきたいのですが、上のクチビルを指でつまんで前に引っ張ってもらうと口角も引っ張られるのが分かると思います。
この刺激が24時間加わっていたら口角も腫れるでしょう。
そこで上の前歯の並べ方を工夫しました。
とはいえこれが実は難事業。

なぜならJさんは上アゴ自体が前に出っ張っている骨格だったからです。
確かに上アゴの形に素直に従って入れ歯を作ったら下の歯よりも1センチ前方に出た今回のような歯並びになるのは分かります。
そこで上の前歯を下の前歯と接するように無理やり引っ込めた歯並びにしました。
どうしても上アゴの骨がジャマをするので入れ歯用のプラスチック製人工歯を3分の2ほどの長さになるまでガンガン削る必要がありました。
こんな歯の並べ方は外注の歯科技工所ではやってくれません。
「そんなのやった経験がない」
「そんなの教科書に載ってない」
と言われるのがオチです。
とはいえこのような難しい入れ歯を扱うのは当院では日常茶飯事。
だから当院では歯医者が自分で患者さんの入れ歯の歯を並べます。
もちろん難しくない入れ歯が大半です。
そんな症例なら外注、丸投げしてもいいのですが、普段から手を動かしていないと今回のような難しい症例に対しても結局は手が動かなくなってしまう。
このことこそ私は恐れているのです。
そのような理由で歯グキにめり込んだような前歯の歯並びになりました。
しかしJさんは笑っても上の前歯があまり見えない口の形なので実は影響ありません。
完成した入れ歯を入れて2週間後に来院したJさん。
両側の口角の腫れはすっかり引いていました。
身内の方にもすぐに変化がわかって、みんなで喜んだと笑顔で報告してくださいました。
このような治療は、まさに歯医者にしかできないことです。
しかも入れ歯の歯を歯医者が自分で並べるからこそ治療できました。
これからも技術を磨いて患者さんに貢献いたします。
杉並区、西荻窪で、保険の入れ歯治療を数多く手がける歯医者、いとう歯科医院の伊藤高史です。
オルタナティブブログに記事を載せました。
アゴの痛み、音、食事の悩み…顎関節症を咬み合わせ治療で解決!↓
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杉並区西荻窪で入れ歯治療を数多く手がけるいとう歯科医院の伊藤高史です。
先日、70代のSさんが当院を訪れました。30年もお世話になった近所の歯医者さんが引退され、困っていたところ、歯が欠けてしまったことがきっかけでした。
Sさんの欠けた歯は、長年の使用でプラスチックの詰め物が外れただけだったので、簡単な再充填で済みました。しかし、Sさんの特徴は、長年大切に使い込まれてきた入れ歯にありました。
Sさんの入れ歯は、歯7本分の比較的大きなものですが、左右ともに**増歯修理(歯が抜けた部分にプラスチック製人工歯を継ぎ足す修理)**の跡がありました。これにより、使い慣れた入れ歯をその日のうちに修理し、使い続けることができていたのです。
また、歯ぐきは年月とともに変化します。Sさんの入れ歯は、その変化に適応するため、歯ぐきと接するピンク色の面に**歯科専用の入れ歯安定材「ティッシュコンディショナー」**が貼られていました。こうしたきめ細やかな処置のおかげで、見た目は古くても、入れ歯はSさんの口に驚くほどよく合っていました。

唯一気になっていたのは、入れ歯を口の中に固定する**金属バネ(クラスプ)**が若干緩くなっていたこと。長年の着脱でバネが開いてしまうのは避けられないことです。Sさんは「こんなものかな」と思いつつも気にされていたようで、専用のプライヤーでクラスプの先端を少し内側に曲げたところ、入れ歯は吸い付くように安定。「カチカチと噛んでも歯ぎしりしても動かなくなった」と大変喜んでくださいました。
Sさんの入れ歯は、保険治療で作製できるプラスチック製のもので、もう5年以上も使い続けていらっしゃいます。このような長年修理、調整、お手入れをしながら丁寧に使い込まれた入れ歯こそ、最高の入れ歯であり、まさに芸術品だと私は考えています。
新品の入れ歯が最良の入れ歯ではありません。入れ歯は「道具」です。長年使うことで歯ぐきと馴染み、まるで身体の一部のように感じられるようになります。また、歯の本数や歯ぐき、噛み合わせ、歯、顎関節の形などは、年月とともに変化します。その変化に適応できるよう、修理や調整を重ねている入れ歯こそが、患者さんにとって本当に良い入れ歯なのです。
Sさんのように使い込まれた入れ歯に匹敵する新しい入れ歯を作ることは、ほぼ不可能です。特に近年、保険適用外の高額な自費治療で、金属床入れ歯や流行のシリコン入れ歯などを見る機会が増えました。しかし、これらの入れ歯は、さまざまな理由で修理や調整が著しく難しかったり、まったくできなかったりするものもあります。

見た目はきれいに見えても、入れ歯は後から調整や修理が必要になることがほとんどです。その際に、「こんなはずじゃなかった」と後悔するケースを耳にします。さらに、自院で自費治療で作製した入れ歯の場合、その後の調整や修理も保険治療では行えないという保険のルールがあります。
例えば、保険治療で入れ歯を作れば、その後の調整は保険治療(3割負担)で月に1,000円〜2,000円程度で可能です(費用は入れ歯の大きさや口腔内の状況によって異なります)。しかし、自費治療で入れ歯を作製してしまうと、後からの調整や修理も自費治療となり、高額な費用がかかることがあります。
試しにスマートフォンで「自費 入れ歯 調整 費用」と検索してみてください。驚くほど情報が少ないことに気づくでしょう。多くの歯医者のホームページを見ても、「調整1回につき5,500円」と明記されているのを一つ目にしただけでした。一方で「自費 入れ歯 費用」と検索すると、山ほどの情報が出てきます。
「調整してもらいに行ったら1回5,000円と言われた。そんな話は聞いてない」
そんなトラブルの話を耳にします。はっきり言いますが、調整費用1回5,000円という値段設定は、「自費治療の入れ歯を作ったら、もう二度と来ないでね」という歯医者の意思表示だと考えてください。要するに、自費治療の入れ歯で高額な費用を受け取ったら、もうその後のことはやりたくない、という考えが透けて見えるのです。
そもそも自費治療とは、「保険治療ではできない『神の御業』を見せましょう」というものです。手塚治虫の漫画「ブラックジャック」を例にとりましょう。無免許ながらも、唯一無二の神業ともいえる手術テクニックで世界中に名を馳せる天才外科医ブラック・ジャック。彼が脳溢血で倒れた母親を助けてほしいと願う息子にこう言います。
「治る見込みは少ない、90%命の保証はない」
「だが、もし助かったら3,000万円いただくが…」
「あなたに払えますかね?」
息子は一瞬驚くも、「い、いいですとも!一生かかってもどんなことをしても払います!きっと払いますとも!」と答えます。
ブラックジャックは無免許なので保険治療はできません。無免許の者が医療を行う是非はさておき、自費治療とは、これほど大変なものだと私は言いたいのです。歯医者の自費治療で「自費治療をやったのに、うまくいかなかった」というトラブルの話も聞きます。もしブラックジャックが3,000万円の治療を失敗したらどうなるのか。漫画では描かれていませんが、とてつもないトラブルになることは想像に難くありません。
ブラックジャックの治療費3,000万円と、歯医者の自費治療100万円は、同じ重さを持つと考えるべきです。そう考えると、歯医者はおいそれとは自費治療に手を出せないはずです。しかし、気軽に自費治療を勧めてしまう歯医者の想像力の欠如ぶり、考えのなさは恐ろしいものです。自費治療を行う歯医者には、ぜひブラックジャックを読むことをおすすめしたいです。
歯医者以外の日本の医療機関では、ほとんどの病気を保険治療で治してくれます。内科の医師からインフルエンザの治療に「保険治療にするか自費治療100万円か」と重い選択を迫られたことはないと思います。歯医者だけが自費治療に血道を上げているとしたら、それは医療の放棄でしかありません。
ただし、他院で作製された自費治療の入れ歯であっても、当院で調整や修理を行うのは、通常通り保険治療で問題なくできます。
今回のSさんは、保険治療の入れ歯を丁寧に調整、修理されている、まさに理想的な医療の形でした。そのため、入れ歯の治療方針としては、前の先生のやり方を踏襲するのが一番だとお伝えしました。Sさんは「あ〜良かった。それなら安心です。百万円とか言われたらどうしようかと思ってました」と、ほっとした笑顔で答えてくださいました。
Sさんは現在、3か月から半年に一度の定期的な歯周治療と、時々簡単な入れ歯の調整だけで順調に経過しています。今回行ったSさんのプラスチックの詰めものと入れ歯の調整は、保険治療1割負担で総額約1,500円でした(症状などによって費用は変わります)。
当院では、患者さんのライフスタイルやご希望を丁寧にお伺いし、最適な入れ歯治療をご提案しています。お困りのことがあれば、お気軽にご相談ください。
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杉並区、西荻窪で、保険の入れ歯治療を数多く手がける歯医者、いとう歯科医院の伊藤高史です。
オルタナティブブログに記事を載せました。
「抜かなくていい歯」を抜こうとする歯医者にご用心!歯を残したまま入れ歯を即日修理できたワケ↓
https://blogs.itmedia.co.jp/ito_takafumi/2025/07/80.html
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